ECの更なる利便性追求に向け新サービス「Fittingステーション」に三陽商会が参加

株式会社三陽商会(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岩田 功)は、ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発株式会社(所在地:東京都江東区、代表取締役社長:星野 芳彦、以下「YSD」)が、 3月25日(月)よりスタートさせた新サービス「Fittingステーション」に自社直営オンラインストアの「SANYO iStore(サンヨー・アイスア)」にて参加することを発表しました。このサービスはECで購入したアパレル商品を洋服のお直し店舗で「受け取り」「試着」「お直し」ができるものです。ECで購入した場合、実際の商品を受け取ってみると、イメージやサイズ、色、が思っていたのと違うということがあります。また、着用感は直接手に取り試着してみないとわかりません。そんな不安要素を解消するため、今回のシステムが導入されました。お直し店舗で試着して、気にいらなければ返品することができ、梱包や返送作業も店舗スタッフが行ってくれるので手間が掛かりません。別途料金は発生しますが、サイズなどのお直しをしたいと思えば、その場で依頼することが可能です。現在、対象のお直し店舗は東京・神奈川・千葉で17箇所となっています。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000280.000009154.html

─ YODOQの見方───────────────────────────

「試着」とはいうものの、店舗で行うような購入前の試着ではなく、代引決済も利用できないので、お直し店舗の「Fittingステーション」に届いた段階では既に支払は済んでいます。また、商品到着日を含む3日間で営業時間内に取りに行かなければ、自動的に返品になるシステムのため、少し利用しにくい面があるかもしれませんが、比較的高額でサイズ感を大切にするような洋服であれば、プロのフィッターに相談できることはECサイトを利用する上での安心材料になると思います。
ネットで注文でき、ECサイトで購入した洋服を直接受け取ってもらえるお直しサービスもありますが、実際に試着する前の数字での注文となるため、着心地や見た目をを重視したお直しには不向きかもしれません。
試着だけであれば、Amazonの「プライム・ワードローブ」があります。このサービスなら購入前の試着で、気に入った商品のみを購入し、必要のない商品は簡単に返品することが可能です。
欧米に比べ日本のアパレル業界のEC化率は低く、その要因の一つに返品したくないとの心理があるようです。また、消費者心理だけではなく、ショップ側の制限として返品可能期間が短い、セール品は返品不可なども欧米のECサイトとの違いであるようです。そのため、購入は慎重にならざるをえず、気に入った商品でも、購入までいかずにカゴ落ちしてしまうのでしょう。
今回の「Fittingステーション」も、そういったカゴ落ちを減らすためのシステムづくりの一環として考えられたサービスと言えるでしょう。ただ、欧米はアパレル用品のECサイト利用率が高い反面、返品率も高いので、利益率では日本の方が高いため、一概に返品を前提にしたサービスを運用するのも良し悪しだと思います。「Fittingステーション」は返品を肯定しつつも受け取り時の「お直し」を提案することで返品の減少に貢献できるのではないでしょうか。

参考:https://fittingstation.jp/
参考:https://onaoshicom.jp/
参考:https://www.amazon.co.jp/Prime-Wardrobe-HowTo/b?ie=UTF8&node=5425661051
参考:https://ecnomikata.com/original_news/20929/

update : 2019/04/16 | ネットサービス